超々臨界ボイラヘッダ合金および製造方法
专利摘要:
538℃〜816℃で長期間使用する、実質的に無亀裂溶接性を有する、高温高強度Ni−Co−Cr合金であって、重量%約で、Cr23.5〜25.5%、Co15〜22%、Al1.1〜2.0%、Ti1.0〜1.8%、Nb0.95〜2.2%、Mo1.0%未満、Mn1.0%未満、Si0.3%未満、Fe3%未満、Ta0.3%未満、W0.3%未満、C0.005〜0.08%、Zr0.01〜0.3%、B0.0008〜0.006%、希土類金属0.05%まで、Mg+所望により使用するCa0.005〜0.025%、および残部Niを含み、痕跡量の添加剤および不純物を包含する。この強度および安定性は、Al/Ti比を0.95〜1.25に抑えた場合に760℃で確保される。さらに、Al+Tiの合計を2.25%〜3.0%に抑える。NbおよびSiの上限は、(%Nb+0.95)+3.32(%Si)<3.16の関係により規定される。 公开号:JP2011516735A 申请号:JP2011504168 申请日:2009-04-09 公开日:2011-05-26 发明作者:ゲイロード、ディー.スミス;ブライアン、エイ.ベーカー;ロナルド、ディー.ゴリヒュー 申请人:ハンチントン、アロイス、コーポレーションHuntington Alloys Corporation; IPC主号:C22C19-05
专利说明:
[0001] 本願は、ここにその全文が参照により組み込まれる、2008年4月10日に出願された米国仮特許出願第61/043,881号の利益を請求するものである。] 発明の背景 [0002] 1.発明の分野 本発明は、ボイラ用途におけるヘッダパイプに好適な合金に関するものであり、より詳しくは、ボイラチューブをヘッダに実質的に無亀裂接合することが重要な超々臨界ボイラ用途におけるヘッダパイプにとりわけ好適な合金範囲を供する、強度、延性、安定性、靱性および無亀裂溶接性の組合せを与える、538℃〜816℃における長い耐用寿命のための高温高強度ニッケル(Ni)−コバルト(Co)−クロム(Cr)合金に関する。] [0003] 2.関連技術の説明 長年にわたって、公益事業業界向けの材料開発に携わる冶金学者は、高温における高強度および過酷な環境条件下における耐食性の両方に関する必要条件を満たす合金を常に開発している。この性能向上に対する探求は、設計者や技師の、生産性および効率の増加、運転コストの低下、および長い耐用寿命の追求どころではない。研究者は、目標とする特性の組合せが達成された時に彼等の研究を終了し、合金群の最適化を将来の開発課題に残していることが非常に多かった。これは、例えば、常に進歩するためには高級合金が不可欠な石炭燃焼超々臨界ボイラ材料の場合に当てはまる。この設備は、運転条件がより過酷になり、装置の耐用寿命全体にわたって故障が無い運転が要求されるので、益々高くなる温度で強度を常に高めることが求められる。石炭燃焼超々臨界ボイラの設計者は、蒸気圧および温度を上昇させることにより効率が改善されるので、これらのさらに厳しい必要条件に適合する材料を開発しなければならない。] [0004] 今日の、効率が約45%のボイラは、典型的には290 barまでの蒸気圧および580℃蒸気温度で運転される。設計者は、蒸気条件を325 bar/760℃まで上昇させることにより、50%以上の効率を目指している。ボイラ材料でこの必要条件に適合するには、100,000時間応力−クリープ破断(stress-rupture)寿命が760℃までの高温で100 MPaを超える必要がある。さらに、蒸気温度を上げることにより、蒸気腐食がより大きな問題になり、新しい合金がさらに必要になっている。この必要条件は、700℃〜800℃の温度範囲内における200,000時間の蒸気酸化で金属損失が2 mm未満である。ヘッダ合金として使用するには、厚壁パイプ(すなわち、80 mmまでの壁厚)として加工でき、従来の金属加工および溶接装置を使用して複雑なヘッダに無亀裂溶接可能でなければならない。これは、製造および現場設置で許容される加工および溶接特性に対して大きな束縛になっている。そのような特性は、ボイラチューブ使用における優れた強度の必要性に相反している。] [0005] 将来の超々臨界ボイラ材料の強度および温度に関する必要条件に適合させるために、設計者は、この用途にこれまで使用されて来た通常のフェライト系、固溶体オーステナイト系および時効硬化性合金を排除しなければならない。これらの材料は、共通して、十分な強度、温度能力および安定性または蒸気腐食耐性の一つ以上が不足している。例えば、典型的な時効硬化性合金は、合金の時効硬化能力を最大限にし、それによって、高温における高強度を得るために、酸化耐性に不十分なクロムと合金化しなければならない。しかし、クロムの添加は、強化メカニズムを損なうのみならず、過剰に添加すると、脆いシグマまたはアルファ−クロムが形成されることがある。538℃〜816℃は、炭化物析出および脆くする粒界被膜形成にとって非常に活性の高い範囲なので、多くの合金で、高温強度および十分な蒸気酸化耐性を達成するために、合金の安定性が損なわれる。] [0006] 従って、合金開発者が経済的に使用できる合金化元素により課せられる表面上の不適当な束縛に妨げられることなく、将来の石炭燃焼超々臨界ボイラ用途に使用するヘッダの使用条件を拡張する合金群が必要とされている。過去の合金開発者は、主張される全ての比率で組み合わせた場合には、全体的な特性に対するこれらの逆の影響に直面するであろう、合金化元素の広い範囲を一般的に特許権請求している。従って、538℃〜816℃で使用できる、相安定性、加工性および現場溶接性を備えた高温高強度ヘッダを加工することができる、狭い範囲の組成物がさらに必要とされている。] [0007] 本発明は、538℃〜816℃で長期間使用する高温高強度Ni−Co−Cr合金に関する。簡潔に述べると、本合金は、重量%約で、Cr:23.5〜25.5%、Co:15〜22%、Al:1.1〜2.0%、Ti:1.0〜1.8%、Nb:0.95〜2.2%、Mo:1.0%未満、Mn:1.0%未満、Si:0.3%未満、Fe:3%未満、Ta:0.3%未満、W:0.3%未満、C:0.005〜0.08%、Zr:0.01〜0.3%、B:0.0008〜0.006%、希土類金属:最大0.05%まで、Mg+所望により使用するCa:0.005〜0.025%、および残部Niを含み、痕跡量の添加剤および不純物を包含する。Al/Ti比を0.95〜1.25に抑えた場合に、強度および安定性は760℃で確保される。さらに、Al+Tiの合計を2.25%〜3.0%に抑える。NbおよびSiの上限は、(%Nb+0.95)+3.32(%Si)<3.16の関係により規定される。従って、本発明の主目的は、ヘッダに対するボイラチューブの無欠陥接合が不可欠である超々臨界ボイラ用途におけるヘッダパイプに特に好適な合金群を与えるための、強度、延性、安定性、靱性および無亀裂溶接性の組合せが得られる合金を提供することである。本発明で使用する各元素に関連する有益性および障害を以下に規定することにより、合金化の困難さをより深く理解することができる。] 図面の簡単な説明 [0008] 本発明によるCr:24.5重量%、Co:20重量%、Nb:1重量%、Fe:1重量%、C:0.03重量%および残部Niを含んでなる材料の760℃における、ガンマプライム重量%とアルミニウムおよびチタンとの関係を示す等値線である。 本発明によるCr:24.5重量%、Co:20重量%、Nb:1.5重量%、Fe:1重量%、C:0.03重量%および残部Niを含んでなる材料の760℃における、ガンマプライム重量%とアルミニウムおよびチタンとの関係を示す等値線である。 本発明によるCr:24.5重量%、Co:20重量%、Nb:2重量%、Fe:1重量%、C:0.03重量%および残部Niを含んでなる材料の760℃における、ガンマプライム重量%とアルミニウムおよびチタンとの関係を示す等値線である。] 発明の詳細な説明 [0009] 本願全体を通して記載する化学組成は、他に指示が無い限り、重量%で示す。本発明により、合金は、広くは、Cr:23.5〜25.5%、Co:15〜22%、Al:1.1〜2.0%、Ti:1.0〜1.8%、Nb:0.95〜2.2%、Mo:1.0%未満、Mn:1.0%未満、Si:0.3%未満、Fe:3%未満、Ta:0.3%未満、W:0.3%未満、C:0.005〜0.08%、Zr:0.01〜0.3%、B:0.0008〜0.006%、希土類金属:最大0.05%まで、Mg+所望により使用するCa:0.005〜0.025%、残部Niを含み、痕跡量の添加剤および不純物を包含する。Al/Ti比を0.95%〜1.25%に抑えた場合に、強度および安定性は760℃で確保される。さらに、Al+Tiの合計を2.25%〜3.0%に抑える。NbおよびSiの上限は、(%Nb+0.95)+3.32(%Si)<3.16の関係により規定される。] [0010] 上に記載する元素の組合せは、超々臨界ボイラにおけるヘッダの必要とされる全ての不可欠な特性を備えている。蒸気酸化耐性は、狭い範囲のCr(23.5〜25.5%)と合金化することにより、達成することができ、同時に特定の元素を非常に狭い範囲(例えばMo1%未満、C:0.08%未満、Fe:3.0%未満、Si:0.3%未満およびTa+W合計含有量:0.6%未満)に制限することにより、脆化相による相安定性の破壊も無い。Cr23.5%未満は、蒸気酸化耐性が不十分になり、25.5%を超えると、上に規定する合金制限でも、脆化相が形成される。耐食性を最大限にしようとすると、必要な高温強度が不足した合金が得られることが非常に多い。この問題は、本発明の合金では、析出硬化元素の重量%を狭い範囲に釣り合わせることにより解決され、そこでは得られる硬化相の体積%がNi−Co−Crマトリックス中で約14〜20%である。強度および安定性は、Al/Ti比を0.95%〜1.25%に抑えた場合に、760℃で確保される。さらに、Al+Tiの合計は、2.25%〜3.0%に抑える。過剰量の硬化剤元素は、相安定性、低い延性および靱性を低下させるだけではなく、パイプの製造を、不可能にではないにしても、極度に困難にする。各元素の合金化範囲の選択は、各元素が本願の組成範囲内で果たすと期待される機能に関して、合理化することができる。この原理的説明を以下に記載する。] [0011] クロム(Cr)は、意図する用途に不可欠な高温蒸気酸化耐性を与える保護薄層(protective scale)を確実に発達させるので、本発明の合金範囲における必須元素である。少量元素Zr(0.3%まで)、Mg(0.025%まで)およびSi(0.3%まで)との連携で、この薄層の保護性質がさらに強化され、高温に対して効果的になる。これらの少量元素の機能は、薄層密着性、密度および分解に対する耐性を強化することである。Crの最小レベルは、538℃以上における十分なα−クロミア形成を確保するように選択する。このCrレベルは約23.5%であることが分かった。僅かにより高いCrレベルは、α−クロミア形成を促進したが、薄層の性質を変化させなかった。この合金範囲に対する最大Crレベルは、合金相安定性および加工性により決定された。この最大Crレベルは約25.5%であることが分かった。] [0012] コバルト(Co)は、意図する使用温度(538℃〜816℃)の上側区域における高温硬度および強度維持に貢献し、合金群の高温耐食性に大きく貢献するので、必須マトリックス形成元素である。しかし、コストのために、CoのレベルをNi含有量のレベルの40%未満に維持することが好ましい。従って、Co含有量の有益な範囲は15.0〜22.0%になる。] [0013] アルミニウム(Al)は、脱酸に貢献するのみならず、TiおよびNbと連携してNiと反応し、高温相、ガンマプライム(Ni3Al、Ti、Nb)を形成するので、本発明の合金群における必須元素である。Al含有量は、1.1〜2.0%の範囲内に制限する。少なくとも14%硬化剤相に貢献するAl+Tiの最小合計を、図1〜3に、Nb1%、Nb1.5%およびNb2.0%に関して、それぞれ使用温度760℃で示す。14%硬化剤相は、760℃における強度に必要な最小と考えられる。本発明の組成物(すなわち、合金A〜F)は、図1〜3に、最も近いNb含有量に関連して示す。Al/Ti比を0.95〜1.25に制限した時に、760℃で強度および安定性が確保される。さらに、Al+Tiを、2.25〜3.0に制限する。2.0%を超える量のAlは、他の硬化剤元素との連携で、延性、安定性および靱性を著しく下げ、合金群の加工性を下げる。Alの量がより高くなると、内部酸化が増加することがある。] 図1 図2 図3 [0014] 合金中1.0〜1.8%範囲内のチタン(Ti)は、上記のように、および図1〜3に示すように、必須の強化元素である。強度および安定性は、Al/Ti比が0.95〜1.25に制限される場合、760℃で確保される。さらに、Al+Tiの合計は2.25〜3.0に制限される。チタンは、Nbとの連携で、少量の(Ti、Nb)C型の一次炭化物を形成することにより、結晶粒度安定剤としても作用する。炭化物の量は、合金の熱間および冷間加工性を保存するために、1.0体積%未満に制限される。1.8%を超える量のチタンは、内部酸化を起こし、マトリックス延性の低下および好ましくないイータ相形成につながる傾向がある。] 図1 [0015] 合金中0.95〜2.2%範囲内のニオブ(Nb)も、必須の強化および結晶粒度制御元素である。Nb含有量は、AlおよびTiが存在する場合、760℃で少なくとも14%のガンマ相を形成させる必要がある。Nbを0.95%未満に下げると、ガンマプライムとマトリックスとの間の不適合(mismatch)が増加し、ガンマプライム成長速度を加速する。反対に、Nbが2.2%を超えると、好ましくないイータ相形成の傾向が増加し、亀裂形成傾向が増加する。ニオブは、チタンと共に、炭素と反応し、一次炭化物を形成し、これが、熱間加工の際に結晶粒度安定剤として作用する。過剰量のNbは、保護薄層の保護性質を低下させることがあり、従って、回避すべきである。無亀裂溶接された接合部は、NbおよびSiが限界内に厳密に制御された場合にのみ、達成されることはさらなる発見である。NbおよびSiは、これに関して、逆相関する。Nbレベルが高い程、Siレベルを低くする必要があり、逆の場合も同様である。一般的に、下記の式がSi含有量の上限に対するNbの上限を規定する。 (%Nb+0.95)+3.32(%Si)<3.16 (1)] [0016] タンタル(Ta)およびタングステン(W)も一次炭化物を形成し、これがNbおよびTiの炭化物と類似の機能を果たすことができる。しかし、TCP相安定性に対する好ましくない影響のために、それぞれの存在は0.3%未満に制限される。] [0017] モリブデン(Mo)は、マトリックスの固溶体強化に貢献し得るが、本発明の合金に大量に添加した時の蒸気酸化耐性およびTCP相形成に対するその明らかな悪影響のために、1.0%未満に制限する元素であることを考慮しなければならない。] [0018] マンガン(Mn)は、溶解時の効果的な脱硫剤であるが、保護薄層の一体性を低下させるので、全体的には有害な元素である。従って、この元素は1.0%未満に維持する。このレベルを超えるマンガンは、薄層の中に拡散し、スピネルMnCr2O4を形成することにより、α−クロミアを分解する。この酸化物は、α−クロミアよりも、マトリックスの保護性がはるかに少ない。] [0019] ケイ素(Si)は、α−クロミア薄層の下に強化性のシリカ(SiO2)層を形成し、耐食性をさらに改良することができるので、本発明の合金群の中で妥当な元素である。これは、シリカ層が、蒸気分子イオンのヘッダ中への侵入および合金陽イオンの脱出の抑制に貢献する遮断作用により、達成される。過剰量のSiは、延性、靱性および加工性の低下を助長することがある。Siは、本発明の合金の組成範囲における液相線と固相線の範囲を拡げ、溶接の際に亀裂の形成を非常に大きく助長するので、最良の結果を得るためには、Siの含有量を0.3%に厳格に制限する必要がある。これに関して、Siは、Nbと連携して上記の式(1)に規定するように作用する。最大限の無亀裂溶接性は、Siレベルが0.05%未満である場合に最も良く達成される。しかし、合金スクラップおよび典型的な市販原料の使用は、0.05〜0.3%Siの範囲が実質的に亀裂の無い溶接性を得るのに十分であることを示唆している。] [0020] 本発明の合金に鉄(Fe)を添加することにより、スピネルFeCr2O4を形成してα−クロミアの一体性が低下するので、高温耐食性が下がる。従って、Feのレベルを3.0%未満に維持するのが好ましい。Feは、好ましくないTCP相、例えばシグマ相、の形成も助長することがある。装填物の調製で未使用の金属原料が規定されている場合、最良の蒸気酸化耐性を得るには、0.4%Feの上限が望ましい。しかし、合金スクラップおよび典型的な市販原料の使用は、0.25〜3.0%Feの範囲が、蒸気酸化耐性および実質的に亀裂の無い溶接性の両方を得るのに十分であることを示唆している。] [0021] 0.01〜0.3%量のジルコニウム(Zr)が、高温強度および応力−クリープ破断延性に貢献するのに有効である。より大きな量は、粒界溶離(liquation)につながり、熱間加工性を著しく低下させる。上記の組成範囲におけるジルコニウムは、熱サイクル条件下で薄層の密着性も促進する。] [0022] 炭素(C)は、0.005〜0.08%に維持し、TiおよびNbの炭化物が本発明による合金の熱間加工範囲(1000℃〜1175℃)で安定しているので、これらの元素と連携して、結晶粒度制御を助成すべきである。これらの炭化物は、粒界を強化し、応力−クリープ破断特性を高めることにも貢献する。] [0023] 0.0008〜0.006%量のホウ素(B)は、高温強度および応力−クリープ破断延性に貢献するのに有効である。以下に記載する表IIIにおける合金IおよびJのベースプレートは、本特許出願の限界外にある合金I中のホウ素(0.009%B)が酷い亀裂(合金J(0.004%B)における1または2個に対して21個まで多い数)にさらされることを示すこの点を立証している。合金Iは、2T曲げに不合格であるのに対し、合金Jは合格している。合金IおよびJは、表IIIに示す組成物Kの溶加材で手動ガスタングステンアーク溶接(GTAW)した。] [0024] 総量0.005〜0.025%のマグネシウム(Mg)および所望により使用するカルシウム(Ca)は、両方共、合金の効果的な脱硫剤であり、薄層密着性に貢献する。過剰量のこれらの元素は、熱間加工性を低下させ、製品収率を低下させる。痕跡量のランタン(La)、イットリウム(Y)またはミッシュメタルは、本発明の合金中に不純物として存在し得るか、または熱間加工性および薄層密着性を強課するために、0.05%まで意図的に添加することができる。しかし、これらの元素の存在は、Mgおよび所望により使用するCaの存在程必要ではない。] [0025] ニッケル(Ni)は、不可欠なマトリックスを形成し、相安定性、十分な高温強度、延性、靱性および良好な加工性および溶接性を確保するために、45%を超える量で存在する必要がある。] [0026] 下記の表Iは、本発明の合金を構成する元素の現在好ましい範囲を、現在好ましい公称組成と共に示す。] [0027] ] [0028] 例を以下に記載する。本発明の合金範囲内にある組成例を表IIに示し、ボイラ製造用の様々な、現在の市販および実験的合金を表IIIに示す。] [0029] ] [0030] ] [0031] 合金製造および機械的試験 表IIIにおける合金A〜Fおよび表IIIにおける合金H、IおよびJは、25 kgインゴットとして真空誘導溶解させた。表IIIにおける合金Gは、150 kg真空誘導溶解させ、真空アーク再溶解させた。合金KはNIMONIC合金263の市販ヒートから得た溶加材である。これらのインゴットを1204℃で16時間均質化させ、続いて1177℃で、15 mmバーに熱間加工し、必要に応じて再熱し、少なくとも1050℃のバー温度を維持した。最終焼きなましは、1150℃で最大2時間までであり、水急冷した。焼きなましおよび焼きなまし+時効処理したバー(800℃で8時間時効処理し、空気冷却した)の両方から標準的な引張および応力−クリープ破断試料を機械加工した。焼きなましおよび時効処理した室温引張強度+高温引張特性を下記の表IVに示す。] [0032] ] [0033] 本発明による合金の溶接特性の確立 石炭燃焼超々臨界ボイラの燃焼部の外側に位置するボイラヘッダパイプは、全てのボイラチューブから蒸気を集め、その蒸気を、移動配管を通してタービンに送る機能を果たす。このパイプは、通常、5.0〜8.0 cm厚の押し出したパイプ(外径20〜36 cm)であり、ヘッダパイプに接合した多数の溶接チューブが特徴である。強度条件は、記載した通りである。ヘッダパイプの溶接接合部は、圧力コード必要条件(ASTMSection IX)に適合しなければならない。この合金群の溶接接合部を効果的に製造できるという事実を以下に立証する。手動パルスガス金属アーク溶接(手動p-GMAW)を使用し、無欠陥溶接性を立証した。手動p-GMAWに関する溶接パラメータを下記の表Vに示す。] [0034] ] [0035] 合金B〜Eの1.6 cm部分を、手動p-GMAWにより、表IIIに示す合金Gを溶加材として、および表Vの溶接パラメータを使用して溶接した。溶接の前に、合金を時効処理し、次いで溶接後に再時効処理した。溶接した接合部を、5視野まで金属組織学的に試験した。これらの接合部のベース金属は、実質的に無欠陥であり、ASME Section IXの品質に適合していると考えられた。手動p-GMAWは、高熱入力急速溶着溶接技術である。これらの結果は、極めて重大であると考えられる。] [0036] 本発明の具体的な実施態様を詳細に説明したが、当業者には明らかなように、開示する全体的な技術を使用して様々な修正および変形が可能である。ここに記載する現在好ましい実施態様では、は、例示のためにのみ記載するのであって、付随する請求項およびその等価物により全て規定される本発明の範囲を制限するものではない。]
权利要求:
請求項1 超々臨界ボイラ用途における使用に好適な実質的に無亀裂溶接性を有する高温高強度Ni−Co−Cr合金であって、重量%で、Cr:23.5〜25.5%、Co:15〜22%、Al:1.1〜2.0%、Ti:1.0〜1.8%、Nb:0.95〜2.2%、Mo:1.0%未満、Mn:1.0%未満、Si:0.3%未満、Fe:3%未満、Ta:0.3%未満、W:0.3%未満、C:0.005〜0.08%、Zr:0.01〜0.3%、B:0.0008〜0.006%、希土類金属:最大0.05%まで、Mg:0.005%〜0.025%、残部Ni+痕跡量不純物を含んでなる、合金。 請求項2 請求項1に記載の合金から製造された石炭燃焼超々臨界ボイラの燃焼部の外側での使用に好適なボイラヘッダパイプ。 請求項3 MgおよびCaの量が0.005〜0.025重量%になるような量でCaをさらに含んでなる、請求項1に記載の合金。 請求項4 強度および安定性を760℃で確保するためにAl/Ti比が0.95〜1.25に制限され、Al+Tiの合計が2.25%〜3.0%に制限される、請求項1に記載の合金。 請求項5 NbおよびSiの上限が、(%Nb+0.95)+3.32(%Si)<3.16の関係により規定される、請求項1に記載の合金。 請求項6 超々臨界ボイラ用途における使用に好適な実質的に無亀裂溶接性を有する高温高強度Ni−Co−Cr合金であって、重量%で、Cr:24〜25.3%、Co:18〜21%、Al:1.2〜1.8%、Ti:1.1〜1.6%、Nb:1.0〜2.1%、Mo:0.08〜0.8%、Mn:0.1〜0.8%、Si:0.05〜0.3%、Fe:0.25〜2.8%、Ta:0.05〜0.3%、W:0.05〜0.3%、C:0.01〜0.06%、Zr:0.05〜0.25%、B:0.001〜0.004%、希土類金属:0.001〜0.04%、Mg:0.005%〜0.02%、Ni+痕跡量不純物:45〜56%を含んでなり、Al/Ti比が1.0〜1.20%であり、Al+Tiが2.3〜2.9%であり、Nb+Siが3.0%未満である、合金。 請求項7 請求項6に記載の合金から製造された石炭燃焼超々臨界ボイラの燃焼部の外側での使用に好適なボイラヘッダパイプ。 請求項8 MgおよびCaの量が0.005〜0.025重量%になるような量でCaをさらに含んでなる、請求項6に記載の合金。 請求項9 Cr:24.2〜25.2%、Co:19〜20.5%、Al:1.2〜1.6%、Ti:1.1〜1.5%、Nb:1.0〜2.0%、Mo:0.2〜0.6%、Mn:0.2〜0.6%、Si:0.1〜0.3%、Fe:0.5〜2.5%、Ta:0.1〜0.3%、W:0.1〜0.3%、C:0.02〜0.05%、Zr:0.05〜0.2%、B:0.001〜0.003%、希土類金属:0.001〜0.03%、Mg:0.005%〜0.015%、Ni+痕跡量不純物:45〜55%を含んでなり、Al/Ti比が1.0〜1.15%であり、Al+Tiが2.4〜2.8%であり、Nb+Siが2.8%未満である、請求項6に記載の合金。 請求項10 請求項9に記載の合金から製造された石炭燃焼超々臨界ボイラの燃焼部の外側での使用に好適なボイラヘッダパイプ。 請求項11 MgおよびCaの量が0.005〜0.025重量%になるようにCaをさらに含んでなる、請求項9に記載の合金。 請求項12 超々臨界ボイラ用途における使用に好適な高温高強度Ni−Co−Cr合金の製造方法であって、(a)重量%で、Cr:23.5〜25.5%、Co:15〜22%、Al:1.1〜2.0%、Ti:1.0〜1.8%、Nb:0.95〜2.2%、Mo:1.0%未満、Mn:1.0%未満、Si:0.3%未満、Fe:3%未満、Ta:0.3%未満、W:0.3%未満、C:0.005〜0.08%、Zr:0.01〜0.3%、B:0.0008〜0.006%、希土類金属:最大0.05%まで、Mg:0.005%〜0.025%、残部Ni+痕跡量不純物を含んでなる、インゴット形態にある合金を用意する工程、(b)前記インゴットを約1204℃で約16時間均質化させる工程、(c)前記均質化されたインゴットを約1177℃で5.0〜8.0 cm厚のパイプ(外径12〜30 cm)に押し出し、必要に応じて再熱し、温度を少なくとも1050℃に維持する工程、(d) 前記バーを約1150℃で最大2時間まで焼きなまし、続いて水急冷する工程、および(e) 800℃で8時間時効処理し、空気冷却する工程を含んでなる、方法。 請求項13 工程(a)において、工程(b)の前に、前記合金を真空誘導溶解および真空またはエレクトロスラグアーク再溶解させることを含む、請求項12に記載の方法。 請求項14 前記合金が、MgおよびCaの量が0.005〜0.025重量%になるような量でCaをさらに含んでなる、請求項12に記載の方法。 請求項15 請求項12に記載の方法により製造された石炭燃焼超々臨界ボイラの燃焼部の外側での使用に好適な実質的に無亀裂溶接性を有するボイラヘッダパイプ。
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